「若者たちの奉仕団」の立ち上げの理由
どうも。副住職の門井建です。
いつもは弟の門井良が記事を書いてくれていて、今回初めてこうやって記事を書かせていただく事になりました。
簡単な自己紹介をしますと、、
僕は普段、お寺の仕事では逮夜参りというものを主に行っております。地域のいろいろなご自宅に伺い、お仏壇に手を合わせお勤めをするという事をしております。夏には汗拭きタオルを片手に、冬には手袋をはめて、えっちらほっちら自転車で走っております。
大阪市生野区周辺でお坊さんの格好をして髭を生やした、短髪の30代くらいの男性がいたら僕の可能性が高いです。(そんなことない)
そして最近になって、地域のお寺の活動などにも参加させていただくようになりまして、「お寺ってこうあれたらいいなぁ」という様な願いの様なものが生まれてきまして。それでこの「若者たちの奉仕団」という活動を発案しました。
名前は少しまだカタい印象があるのでアレなんですが、、笑
今回はなぜこの企画を始めようと思ったのかという事をお話ししようと思います。
きっかけは20代の頃の挫折
21歳~22歳の時、僕は大学を卒業しました。
仏教系の大谷大学という学校を四年で卒業し、晴れて社会人になりました。
とはいえ僕の場合は「晴れて」というより「暗く」だった様に思います。
理由は単純で、僕は就職活動から逃げてしまったからで、それがすっごく情けなかった。
逃げたというと潔さも感じるんですが、僕は見て見ぬふりをしただけで失敗すらできなかった様な感じで。本当にダメな人間だなぁ〜と自分を情けなく思っていました。しかも口では「やりたいことがあるから」とかウソをつき、周りから批判されることすらも逃げていました。
挫折というとカッコよく聞こえちゃいますが、個人的にはちょっとした挫折だった様に思います。
そしてその後、そのままお寺に入ったわけではなく、普通にフリーターとしてアルバイトをして生活していました。ただ、お寺の仕事もお手伝い程度にしていて、そんな時に近所のお寺の住職さんと出会いました。
それが今回第一回目の講師としてお招きする越本達了さん(専光寺住職)という方です。
その人には親父の勧めで声明作法(お経の読み方や、装束の畳み方などの作法)を習いに行っていましたが、個人的には話を聞いてもらうことが目的だったように思います。
アルバイトの話や東南アジアの旅の話(当時よく行っていた)など、「あーでもない」「こーでもない」という僕の悩みや想いの話を聞いていただき、それを解決しようとしたりはせずに、ただ聞いて、それについて等身大の言葉で話していただけました。
その時間が僕にはすごく有難かった。
そうやってお話をしていく内に、少しずつ今の自分を受け入れていったように思います。
この企画への想い
今思うと、あれは小さな座談会をしていた様に思います。
人と話をして、人の話を聞き。人に触れ、言葉に触れる。
何を解決するでもなく、ただ話をしたり聞いたりする。
「そういった中で、自分の輪郭というものが見えてくるのかもしれない。」
「居場所というものは、そういった人と人の関係の中にあるかもしれない。」
あの頃の経験を振り返ってみると、そんな事を感じます。
そういう場所があればいいな〜と思っても、なかなか意外と見当たらない。お寺でもそういう活動をしている人がいるかもしれないけど、僕の耳には聞こえてこない。(知らないだけかもしれないけど。笑)
じゃあ自分がやろう!って事で、今回この企画を考えました。
是非あなたとそういった場所をお作りする事ができたら嬉しいです。
ご連絡や詳細はこちらまで!近所の喫茶店に行く感覚で、お気軽にご参加ください!
▼若者たちの奉仕団 in 円龍寺
http://enryuji-ikuno.com/schedule/2020-0619/
当日のスケジュール(予定)
13:00 お勤め
13:15 講師紹介 / ご法話
14:00 休憩
14:10 座談会 1st
15:10 休憩
15:20 清掃奉仕(仏具のおみがき)
15:50 休憩
16:00 座談会 2nd
17:00 閉会